今から20年以上も前の話です
大手生命保険会社に入社した私に待っていた初めての実践研修は、
家庭への飛び込み訪問でした。
当時は、営業部隊を持ついろいろな会社の
「飛び込み営業」が過熱していて、
「セールスお断り」のシールをよく見かけたものです。
これを見るたび
「今、セールスしているよなぁ・・。」
「イメージ悪く思われているだろうなぁ・・」
と、潜在的に『営業=喜ばれない仕事』
というふうに植え付けられていきました。
当然、いきなりやってくるセールスマンを
「怖い」と思うのも当たり前。
成果も乏しく、
「営業=嫌がられる」というセルフイメージを自分で作っていたのです。
時を同じく、上司からの教えはこうでした。
「しつこい、と一生懸命は紙一重。今は。しつこいと思われても、いつかは一生懸命に変わる時がくる。頑張れ!」と。
結果、押しの姿勢でいくことが営業の必須スキルだと思い込んでしまっていたのもこの時期です。
だから当時の僕は、
「セールス=相手が拒否している行為」であり、
「保険営業は、売り込みができる強靭な性格にならないといけない」
という思い込みが作られ、
「売る」ことに対して、超ネガティブなイメージを持ってしまっていたのです。
こうなると、「何かを売る」という行為そのものに、嫌気がさし、「売り込んでいる人」と思われるのが嫌だから、ブレーキがかかってしまう。
当然ですよね。嫌なヤツだと思われたくないですから。
だから「もっと売ろう!」と目標設定をしても
自分でブレーキをかけてしまう。
これが売れなかったときの僕の真実。
「保険を売る」というセルフイメージが超マイナスだったのです。
皆さんはどうですか?
同じように罪悪感を持ちながらセールスをしていませんか?
まずは「売る(保険営業)=悪いこと(喜ばれないこと)」
という思い込みを持っているのは、
とてつもないハンディキャップを背負っているということを知ってほしいのです。
こんな状態では何も伝えられません。
商品知識、
保険の活用方法、
保険金を受け取った人の声、
治療にかかった金額など、
どれだけ「+」になりそうな多くの知識やスキルを知ったところで、
「-(マイナス)」の思考に掛け算してしまうと、
どんな答えも「-」になってしまうのです。
もし「+」の結果を得たいのであれば、
まずは「売る」=「悪いこと」という
「-」のイメージを手放すことが重要です。
売れなかったのは商品が悪いわけでもない、
知識がないからでもない。
保険のイメージが悪いからでもない。
最も重要な答えは、あなたの心の中にあるのです。
そしてこの「心の書き換え」は、あなたにしかできません。
「保険を販売してもいいんだ。」
あなたの心の声が、こう書き変わった時、
はじめて本当の意味で、お客さまにお役に立てる日が始まるのです。
今日から年度のスタートという会社は多いですよね。
自分に『売っていいんだっ』という許可を出すために。
2018.4.2
営業シナリオライタ- 片岡 隆太